『三行日記で強化された気付きの力』 匿名希望

 

  長年勤めていた会社を過重労働と長年勤めていた会社を過重労働とパワハラで退職し、働く自信もなくしてアルバイトや旅行をしていた1年前、瞑想に出会いました。以前から興味があり、ネットで『ブッダの瞑想法』を知って、地橋先生の講座を受けたいと思い朝カルに通うようになりました。瞑想やダンマトークにより、過去の認知や現象世界がどんどん変化するので、すごいと感動し夢中で講座を受けました。
  今まであまり行わなかった善行も積むようになり、ボランティア帰りに法友がお持ちだった小林弘幸さんの著書『自律神経を整える諦める健康法』をお借りしました。本には、毎日「反省点」「感動したこと」「明日の目標」を一行ずつ書く三行日記が勧められていました。
  その頃私は内観を終えましたが、日常内観ができず落ち込んでいました。三行日記は反省するところが内観に似ているし、三行なら続けられるかもと、携帯に日記を書きはじめました。反省や感動を書くつもりでいると、よりそれに気付くように生活でき、目標を書くと翌日できることが全然変わるので、どんどん面白くなりました。
  だんだん携帯に書ききれなくなり、2カ月後にノートに書くようになりました。また三行日記に加え、日々の気付きを忘れないよう「気付き日記」もはじめました。
  書くことで頭が整理され、目の前の出来事に常に気付こうとする意識が強くなりました。なぜ怒りを感じているのだろうと客観視することで感情に巻き込まれにくくなり、なぜ辛いことが起こっているのだろうと観察することで、不善業の結果だとカルマ論の理解も深まりました。
  一番楽しかったのは明日の目標です。「できたこと」「できなかったこと」に赤丸や青丸をつけ、「なぜできたか」「なぜできなかったか」を振り返りました。心から納得したことは労力がかかっても絶対にやる。すごくやりたいことでも、心の中で本当に納得できていなかったらやらない。と今まで知らなかった自分に気付き、目標達成の為にどれだけ納得しているかにも注意を払うようになりました。
  目標達成が積み重なると、自己否定感の強かった自分自身を、客観的に心から褒めることができるようになりました。今までは自分の成果を人に認めてほしい気持ちがありましたが、自分以上に自分自身を認めてくれる人はいないと気付き、成果を話すことが激減しました。
  また、人間関係も変わってきました。アルバイト先の上司から1年近く攻撃的な態度を受け悩んでいましたが、その人との関係を整理してみようと、過去何度か攻撃されなかった時、私のどういう態度によってそうなったかを全て書き出してみました。内観や笑顔などいくつかありましたが、そのなかで当時の精神状態では笑顔しかできなかったので、心の中で何を思っていても、ひたすら笑顔を向けるよう試みました。
  引きつった笑顔だと思いましたが、頑張って笑顔を向け続けると徐々に攻撃が減り、二日目にはほぼ無くなりました。嬉しくなって日記に笑顔の効果を書くと、またそれが励みとなって継続でき、それから攻撃されることがなくなり、気付くと無理のない笑顔で話せるようになっていました。1カ月後にはいつも頑張っているからと初めて昇給し、日記の効果はすごいと思いました。善行をしていなかったらこの日記にも出会えなかったので、劣善ですが善行のご縁を頂けて有難いと思いました。
  日記や瞑想によって働く自信を取り戻し、フルタイムの仕事を始めました。今まで逃げるしか方法がわからなかった嫌な出来事に対し、都度解決しようとしている自分に気付き、これも全て、瞑想や内観、日記によって問題に向きあう力がついたお陰様だと、至らない私を導いて下さった先生と法友の皆様に大変感謝しています。
  その後10日間合宿に入り、日記によって自己否定感が減ったといってもまだまだ根深いものがあると気付きました。ありのままを肯定できるようになるには長い道のりになると思いますが、これからも先生のご指導のもと、日々気付き、向き合っていきたいです。